会社清算における税務のポイント
会社を清算する場合には、通常の事業を行っているときと違って押さえておかなければならないポイントがあります。会社清算における税務のポイントを必ず押さえておく様にしましょう。
■会社清算における会計年度の考え方
まず会社清算を行う際には会計年度を明確にする必要があります。まずこの会計年度を明確にするためのポイントとして「解散」と「清算」があります。
解散とは、会社自体を解散させることでこの日をもって事業を停止するという時期になります。そしてこの解散をもってすべての業務を終了させることが出来るかというとそのようなことはなく、清算を行って債務などの整理を行い、この清算の確定時に清算決了の申告を行うことで会社清算を終えることが出来ます。
そしてこの会計年度の考え方としては、まず「解散」を基準とします。事業を行っていた会計年度の期首から解散の日までを「みなし事業年度」とみなし、まずこのみなし事業年度で法人税の申告などを行います。そして、解散の日から清算が終了する日までを通常の事業年度のように1年おきに区切り、その区切りをみなし事業年度をして設定することになります。仮に清算に1年以上の時間を要するのであれば、1年おきに税務申告を行い、その手続きを清算終了まで繰り返すことになるのです。
■支払う税金のポイント
会社清算においてポイントになってくるものの一つとしては今まで支払っていた税金がどうなるのかということです。この税金(法人税、事業税、消費税)などに関する考え方は原則として事業を行っているときと変わりません。しかし、少し考え方が異なることがありますので、押さえていきましょう。
・法人税の考え方
法人税の考え方は通常の事業年度と同様です。益金から損金を差引、その金額が課税対象額となり法人税の計算を行います。そして解散する日までのみなし事業年度においても通常通りの納税、申告を行うことになります。
・事業税の考え方
事業税も法人税と同様ですが、みなし事業年度の最終年度の場合(清算が完了した場合)に本来損金に算入できるはずの事業税を損金に算入することができないということが発生してしまいます。そのため、みなし事業年度の最終年度は特例として最終年度の損金に同時に組み込むことが可能とされています。
・消費税の考え方
消費税も法人税同様です。消費税の場合には受け取った消費税があれば赤字でも納税を行わないといけないことは留意しなければなりません。
坂口税理士事務所では新宿区、中野区、豊島区を中心に全国幅広く対応をしております。「税務申告」や「税務署への書類の作成、提出」「個人事業主の経費」などに関する税務相談を承っております。「破産申告」に関してお困りのことがございましたらお気軽に当事務所までお問い合わせください。
Basic Knowledge
当事務所が提供する基礎知識
-
資金繰り表とは?活用...
会社のキャッシュの管理を行う際には資金繰り表を用いることでスムーズな管理を行うことが可能になります。資金繰り表とはキャッシュの出入りを記録したものであり、収入と支出のバランスを記録したものです。この資金繰り表があることに […]
-
事業承継税制の活用
事業承継を行う際に、親族への事業承継そして従業員への事業承継を行う場合に問題となってくるのが、相続税や贈与税などの「税金」の問題です。特に、先代の事業主で大きな成功を納めた場合には、自社株の評価額が高くなっている可能性も […]
-
設立支援の流れ
YouTubeなどの方が一人だけ所属する法人を「支配芸能法人」と呼びます。支配芸能法人を設立する際には、さまざまな手続きを行う必要がございます。しかし、税理士に相談することによって、手続きの負担を大幅に軽減する支援を得る […]
-
従業員への承継
事業承継の際には親族だけでなく、親族以外、そしてM&Aではなく従業員に事業を引き継ぐという方法もあります。従業員に事業を引き継ぐメリットとしては、事業について理解のある後継者がつくため、事業承継に関する手続きのう […]
-
クラウド会計を活用し...
クラウド会計とは、インターネットを介して利用する会計ソフトです。会計データの管理・運用・保全といったシステム運用は、サービス提供会社が行ってくれます。そのため、管理コストから解放される点がメリットです。そして、インターネ […]
-
個人事務所設立・運営
個人事務所とは、YouTuberなどが一人だけ所属している法人を指し、マネジメントを主な業務としています。 芸能人にとって、個人事務所を設立するメリットは数多く存在します。以下では、個人事務所を設立する際に生ず […]
Keyword
よく検索されるキーワード
Staff
税理士・公認会計士紹介
-
- 所属団体
-
2018年8月~ 税理士会 東京会四谷支部 登録番号(136469)
2010年10月~ 日本公認会計士協会 東京会 登録番号(024618)
2019年4月~ 東京都トライアスロン連合 世田谷支部 監事
2021年6月~ TKC全国会 四谷支部
-
- 座右の銘
-
- 士業は黒子であり、主役は事業会社・個人事業主である。我々はサポートするのみで、脇役に徹するのみである。
- 目指すはよろず相談所、真摯なご相談は断らない。
-
- 経歴
-
- 1973年 6月 兵庫県尼崎市にて生を受ける
- 1989年 3月 私立関西学院中学部卒業
- 1992年 3月 私立関西学院高等部卒業
- 1996年 3月 関西学院大学商学部卒業
- 2003年 10月 公認会計士試験2次試験合格 公認会計士補登録
- 2003年 10月 有限責任 あずさ監査法人入所
- 2010年 2月 公認会計士登録
- 2018年 7月 有限責任 あずさ監査法人退所
- 2018年 8月 株式会社WARC入社
- 2018年 8月 税理士登録 坂口税理士事務所開業
- 2021年 2月 株式会社WARC退社
- 2021年 3月 シンシア監査法人入所
◆2003年10月~公認会計士2次試験合格後、有限責任 あずさ監査法人入所
主に、IPO監査業務に従事。IPO累計8社。
その他、監査業務の他、IPO業務開発、セミナー運営、新規事業開発等を担う。
◆2018年8月~株式会社WARCに入社
IPO監査の経験を生かし、IPOコンサルティングに従事し、IPOに関するPM業務や監査法人、証券会社対応について会社のサポートを行う。その他ハンズオンでの経営管理体制の構築に従事。
◆2018年8月~坂口税理士事務所を開業
法人・個人の税務顧問を担当する際には、従前の顧問税理士業とは一線を画し、ただの記帳代行・申告書作成に留まらず、書面添付の実践、経営サポート、補助金・融資支援等、法人・個人がどんなことでも相談できるよろず相談所的な総合サービスを提供
個人では、法人設立支援や、YouTuberをはじめとした個人事業主の税務面でのアドバイスを行う。
法人では、創業社長からバトンを受け取った後継社長への事業承継プランの作成を行うなど、様々なご相談事項についてサポートを行う。
◆2021年3月~シンシア監査法人に入所
IPO監査業務に従事するほか、IPO業務開発担当として日々IPO希望クライアントとの面談に従事。
Office
事務所概要
事務所名 | 坂口税理士事務所 |
---|---|
代表者 | 坂口 勝啓 |
所在地 | 東京都新宿区若葉2丁目9-8 四谷F&Tビル101 |
営業時間 | 9:00~18:00 (事前予約で時間外対応可能です) |
定休日 | 土日祝 (事前予約で休日対応可能です) |